ぬり壁の力
家の骨組みを作り上げるのが大工の仕事なら、塗り壁を仕上げる左官職人は、その家全体に「皮膚呼吸」の機能を与える仕事と言えるかも知れません。
東西に長く、高温多湿の日本の風土に適した家作りには、その地域ごとのよって特色があり、当然技法も異なります。
かつて路地裏は子どもたちの遊ぶ姿が当たり前にあるように、家作りに土と藁も当たり前にそこにあった、 そして、そこには必ずと言ってずといっていいほど、腕の良い左官職人がいた。
シックハウスなどという言葉はなく、完成したての家の中は、どことなく土と藁の匂いがした。
夏涼しく、冬は暖かい。まるで家全体が呼吸をしているかのような、そんな快適な空間を左官職人は作り上げてきました。
塗り壁は弱い、傷がつくと言われますが、昔は壁に傷をつけない気使いと家を大切にする心配り、
そんな小さな精神修養の場があったような気がします。
我が家の玄関の壁には家族の手形、足形がある。
娘は嫁ぎ足形を残した犬のいない今、玄関を通るたびその壁に思いをはせる。
息子犬の散歩のたびに壁に手を寄せ親犬への思いを偲ぶ、脳裏のよみがえるその姿に・・・・。
大切な思い、壁にたくす思い。
いつかくる再会までの思いを大切に刻ませてくれる、それは左官の塗り壁にしかできない事。
壁に思いを刻むこと、左官で良かったこと、塗り壁には力があります。
- STEP.1
- 現場確認、及び現場調査。
- STEP.2
- 下地の確認(作業手順の決定、作業工程日程の打ち合わせ)
- STEP.3
- お見積もり
- STEP.4
- お客様からの施工依頼
- STEP.5
- 作業開始
- STEP.6
- 完了